革をきれいに裁ち切るためには高い技術を必要とします。その技術をしっかりとクラフトに反映させるのが革包丁の役目。押さえた時にしっかりと力を受け止め、切れる刃できれいに裁ち落とすことを繰り返します。もちろん切断面は角が立つほどきれいなことに越したことはありません。

そのために必要なのが切れる刃です。本製品で使用されている白紙2号は、現代の製鋼技術で作られる鋼の中では最も日本刀の素材に近いピュアな高炭素鋼で鋭い刃物の製作に適した鋼材です。この白紙2号をしっかりと鍛錬して金高刃物老舗は切れ味が良い刃を生み出しています。

白紙2号のもうひとつの特徴は研ぎやすいこと。最も研ぎの技術が出やすいことも確かですが、一定以上の技術があれば、素晴らしい刃をつけることができます。固い皮を裁ち、革の下のマットに何度も当たる革包丁の刃は他の刃物と比べて刃先が丸くなりやすいので定期的に研ぐ必要があります。ラクに良い刃が付くことも良い革包丁の条件のひとつと言えます。

この金高刃物老舗の革包丁はスタンダードな見た目に反して、基礎能力が非常に優れたしっかりとした逸品です。